幼少期のトラウマ-発達性トラウマ-

発達性トラウマとは

 発達性トラウマとは、幼少期の発達過程において、繰り返し受けたトラウマのことを指します。ソマティック・エクスペリエンシング®では、発達トラウマと呼んでいます。長期にわたり不適切な養育を受け続けることの他に、大切な人(養育者)の突然の死といった喪失体験や、胎生期に母親(母体)が何らかの危機的状況にあった場合なども含まれます。

発達トラウマがもたらす影響

 どのようなものであれトラウマを受けると、その時に適切な手段やサポートがないと、身体の中(自律神経系)に行き場を失ったエネルギーが閉じ込められてしまうため、様々な問題や症状としてあらわれます。発達トラウマも同じように、心や身体に影響をもたらします。たとえば、自分は価値がないように感じる、慢性的な無力感に苛まれる、 不安が強い 、見捨てられることの恐怖感を抱いてしまう、衝動的な欲求をコントロールできない、人とうまくつながれない、アレルギーなどがあります。

ソマティック・エクスペリエンシング®では

 このようなトラウマ体験を持つ方にソマティック・エクスペリエンシングⓇでは、その体験が自律神経系にどのような影響を与えたのかに注目します。そして、発達段階で得られなかったことの回復を目指します。もし、よく覚えていないという場合でもセッションが可能です。記憶にはなくても、身体(自律神経系)が覚えている場合があるからです。
 その方が圧倒されないように少しずつ取り組んでいくのは、どのカテゴリーのトラウマでも同じですが、発達トラウマではとくに『少しずつ』を大切に安全に取り組んでいきます。あきらめてしまう前に、試してみませんか。