トラウマと不安、パニック発作

 トラウマの症状には、不安やパニック発作があります。どちらも長く続くことによって、日常生活に支障をきたしてしまうものです。あなたらしい生き方を取り戻すためにも、興味があればソマティック・エクスペリエンシング®をお試しくださいね。

不安から離れる時間をもちましょう

  連日、コロナウィルス関連の報道が流れている今は、すべての人が多かれ少なかれ不安感を抱えているのではないでしょうか。 また、生活していると、いいこともあれば、そうではないことも起こってきます。それに伴い、不安が生じるのは当然のことなのだと思います。
 しかし、トラウマを受けると、こうした当たり前の反応のほかに、何か良からぬことが起きるのではないかなどと考えてしまい、漠然とした不安が尽きないことがあります。
 日常的な不安でも、トラウマによる不安であっても、不安をなくそうとするよりもまず、不安を感じたら離れる時間をもちましょう。たとえば、今やっていることと違うことをする、好きなお茶を入れて飲む、場所を移動してみる、空を見上げて流れる雲をボーっと眺めるなど。普段からやっている人ならば、ヨガやストレッチ、呼吸法など好きなことをしてみることもいいですね。

パニック発作には

 突然起こるパニック発作に、お困りの方は少なくないでしょう。原因は一様には言えませんが、その対処方法として一つご紹介します。パニック発作が起こったら、その場に見えるものを3つ口に出して言ってみましょう。たとえば、地下鉄の中にいるときだったら、つり革、広告(できたら〇〇の広告と具体的に)、窓、のように何でもいいのです。その場から見えるものを言ってみて、落ち着いていくかどうか様子をみてください。これは『今・ここ』に戻ってくるために有効です。パニックになってやり方を思い出せないこともあるかもしれませんが、何度もやってみることでできるようになってくると思います。