リソースとトラウマ

トラウマの影響は、ときにその人自身の発達を阻み、 人とのつながりを妨げる (こちらのブログもご参照ください)だけでなく、好きだったことや、興味があったこと、つまりリソースからも切り離され、生きるうえでの楽しみすら奪ってしまうことがあります。

リソースとは

すでに、まあるのホームページやブログでも説明していますが、大切なことなので何度も言いたいと思います。リソースとは、英語のResourceのことで、直訳すると「資源」となります。自分にとってホッとする、落ち着く、心地よいもののことです。リソースには内的なものと、外的なものがあります。内的なリソースは、自分の身体の中にある感じる心地のよい感覚です。呼吸がゆったりとできる、お腹があたたかい、胸の辺りが開いている、肩や腰が緩んでいて楽など、自分の内側に感じる快な身体感覚を指します。
外的なリソースには、人、動物、場所、楽しかった思い出、好きな本、音楽、食べ物や飲み物、色、香りなどありとあらゆるものがあります。身近な人でなくとも、好きな芸能人でもいいですし、散歩中にすれ違った犬、きれいな景色の写真でも、ほんのちょっとでもいいなと感じるものでいいのです。 先ほど述べた自分にとってホッとするような、落ち着くような、心地のよいもの、あるいはワクワクするものであれば、それが外側のリソースとなります。

トラウマがあると

ところがトラウマが解消されていないと、リソースを感じられないことがあります。自分にはリソースなんてない、そう言う人がいるかもしれません。でも、決してそんなことはないはずです。リソースは誰にでもあるものです。いつでもそこにあるものなのですが、トラウマによって、リソースとつながれていない状態に陥っているだけなのです。もしかすると、過去に起きたトラウマにとらわれて、今、ここに意識が向いていないという見方もできるかもしれません。

リソースに触れていきましょう

ただ、トラウマを抱えていると、内的なリソースはすぐには感じにくい可能性があります。むしろ痛みなど不快感の方が強く現れ、感じたくないとさえ思う人がいるかもしれません。おすすめは外的なリソースの方です。一日一回でもいいので、ホッとしたり、落ち着くものに触れる時間をつくってみてください。 自分の外側に心地よいものがあり、毎日それに触れ続けることで安心したり、安全感が得られやすくなるものです。リソースはあればあるほどよいので、自分がちょっとでもいいなぁと感じるものを探し続けていきましょう。